BI探検ノート

Power BI でマップが表示されないときに確認する設定と、直らないとき

更新 約6分

濵口 翔長崎で、Power BI のつまずきを記録しています
目次
  1. 何が起きたか
  2. 設定の場所
  3. チェックを切り替えて確かめたこと
  4. 自分でチェックを入れても直らないとき
  5. 地図が使えないときの代わりの見せ方
  6. 補足: なぜ「セキュリティ」の中にあるのか(私の推測)
  7. この記事で確認できたこと・できていないこと
  8. 参考

確認日2026年10月18日(切り替えの確認は10月19日)。環境と、確認できていないことは、末尾にまとめました。

Power BI Desktop でマップのビジュアルを置いたのに、地図が描画されない。そんなときに最初に確認したい設定を、実際の画面つきで紹介します。

結論(30秒版)

  • まず試す: オプション > グローバル > セキュリティ の「地図と塗り分け地図の画像を使用する」の状態を確認します(1分ほどです)。
  • 別の環境では、このチェックを外すと地図が描画されず、入れて OK を押してビジュアルを選び直すと描画されました(再起動は不要でした)。ただし、私の元の環境の原因と同じだったとは断定できません。
  • 直らないときは、職場や学校のアカウントなら、管理者の設定も見てもらってください。地図にこだわらないなら、横棒グラフで代用できます。

何が起きたか

長崎県の市町ごとのデータを地図で見せようとして、Map のビジュアルを使いました。ところが、地図が描画されず、画面には「オプションのセキュリティを確認するように」という案内が出ました。

結局このときは、設定を変えずに、位置情報の散布図や横棒グラフで代用しました。あとから、この設定が実際にどこにあるのかを確かめたので、まとめておきます。

設定の場所

次の順に開きます。

  1. Power BI Desktop のホーム画面の左下にある「オプションと設定」を開き、「オプション」を選びます。レポートを開いているときは、[ファイル] > [オプションと設定] > [オプション] です。
  2. 左側の「グローバル」の中にある「セキュリティ」を選びます。
  3. 画面を下にスクロールします。「地図と塗り分け地図の画像」という見出しの下に、「地図と塗り分け地図の画像を使用する」というチェックボックスがあります。

オプションのセキュリティ画面の一部。「地図と塗り分け地図の画像を使用する」のチェックが外れている

上の画面は、私の元の環境のものです。このチェックは、外れたままでした。 マップが描画されなかった環境の状態と、見た目の上では矛盾しません。ただし、これが原因だったと断定はできません。

なお、同じ画面には「ArcGIS for Power BI」という、別の地図の仕組みの設定もあります。こちらは Esri 社の地図ビジュアル用の設定で、別物です。

チェックを切り替えて確かめたこと

後日、別の環境で、このチェックを切り替えて、地図ビジュアルの動きを確かめました。環境は Windows の Power BI Desktop(未サインイン、個人の環境、版 2.159.883.0)、確認日は2026年10月19日です。

チェックを外した状態で、地図ビジュアルに「場所」と「Value」を入れた時点で、地図が描画されず、次の案内が出ました。空のマップを置いただけの時点では、この案内は出ませんでした。

マップと、塗り分け地図の画面表示が無効になっています。有効にするには、[ファイル] > [オプションと設定] > [オプション] > [グローバル] > [セキュリティ] に移動します。

チェックを入れて OK を押したあとも、表示中のビジュアルは、約6秒後も案内の文言のままでした。キャンバスの空白をクリックしてから、ビジュアルを選び直すと、地図が描画されました。Power BI Desktop の再起動は不要でした。

「地図と塗り分け地図の画像を使用する」にチェックが入っている、オプションのセキュリティ画面の切り出し

チェックを入れたあとに描画された地図。長崎県と周辺の位置に、値に応じた円が表示されている(ダミーデータ5行)

また、英語表記の都市名(Nagasaki など)でも、位置は合いました(ダミーデータ5行)。

自分でチェックを入れても直らないとき

組織のアカウントで Power BI を使っている場合は、管理者の設定が関係している可能性があります。Microsoft Learn の管理者向けの設定(統合設定)には、次の項目があります。

  • Map and filled map visuals(マップと塗り分け地図のビジュアル): 有効にすると、組織のユーザーがレポートでマップと塗り分け地図を使えます。
  • Users can use the Azure Maps visual(Azure Maps ビジュアルを使用できる): 有効にすると、Azure Maps のビジュアルを使えます。

Learn に載っているのは、これらの設定項目があることと、有効にするとユーザーがマップを使えるようになる、というところまでです。Desktop で地図が描画されない症状との関係は、私の推測です。

この設定を変えられるのは管理者です。自分の側で設定を確認しても変わらないときは、管理者に、これらの設定の状態を確認してもらうのがよさそうです。

また、同じ公式ページに、「今後のリリースで、古いマップのビジュアルを非推奨にし、既存のレポートを Azure Maps に移行する予定」という注記があります。これから新しく作るなら、Azure Maps のビジュアルも、選択肢に入れておくとよさそうです。

地図が使えないときの代わりの見せ方

私は、地図そのものをあきらめて、次のように見せました。

  • 位置(緯度・経度)の散布図にする。ただし、密集した地域では、市町名の文字が重なって読めなくなります。
  • 結局、値の高い順に並べた横棒グラフにしました。順位と大きさが一目で分かり、読みやすくなりました。

「地図で見せたい」という気持ちはありますが、伝えたいことが「どこが高いか」なら、横棒グラフのほうが分かりやすいことも多いです。

この棒グラフを画像にして投稿する手順は、Power BI のグラフを画像で保存する方法(PDF から切り出して SNS 用に)に書きました。

補足: なぜ「セキュリティ」の中にあるのか(私の推測)

公式に説明されている内容ではなく、私の推測です。地図ビジュアルは、場所の名前などを、地図の描画のために外部のサービスに送る必要があります。そのため、データを外に出す機能として、セキュリティの設定に入っているのだと思います。

参考として、公式ドキュメントでは、Azure Maps のビジュアルについて、場所を緯度・経度に変換するといった処理のために、データが一時的に保存・処理されると説明しています。

この記事で確認できたこと・できていないこと

確認日: 日本語版の Power BI Desktop での確認は2026年10月18日。設定を切り替えた動きの確認は、2026年10月19日、Power BI Desktop(Windows、未サインイン、個人の環境、版 2.159.883.0)です。画面や設定名は、バージョンによって変わることがあります。

確認できたこと

  • 日本語版 Power BI Desktop での、設定の場所と名前(画面のとおり)
  • 元の環境では、そのチェックが外れていたこと
  • 別の環境(上記の版)で、チェックを外すと、場所と値を入れた地図ビジュアルに案内が出て地図が描画されないこと。チェックを入れて OK を押したあと、ビジュアルを選び直すと描画されたこと(再起動は不要)
  • 英語表記の都市名(Nagasaki など)でも位置が合ったこと(ダミーデータ5行)
  • 管理者向けの設定項目があること(Microsoft Learn の記載)。ただし、Desktop の症状との関係は確認できていません

確認できていないこと

  • 元の環境で描画されなかった原因が、まさにこのチェックだったのか。
  • 組織の管理者設定と、この症状の関係。
  • 選び直しが必須だったのか、時間経過で足りたのか。
  • ほかのバージョンや、英語版での設定名

参考