Power BI の ALL と ALLSELECTED の違い:スライサーで割合の分母が変わるとき
濵口 翔長崎で、Power BI のつまずきを記録しています確認日2026年10月27日。
Power BI Desktop 2.159.883.0(日本語、 Windows)、 ダミーの データ6行で 確かめました。 確認できていない ことは、 末尾に まとめました。
店舗ごとの
結論
(30秒版)
- 分母を
ALLにすると、 スライサーで 絞り込んでも、分母は、 全店舗の です。合計の まま 選んだ 店舗の 割合の 合計は、 100% に なりません ( 今回は 76.33%)。 - 分母を
ALLSELECTEDにすると、分母は、 スライサーで に選んだ 店舗の 合計 なり、 割合の 合計が、 100% に なりました。 - 「全体の
中での 割合」なら ALL、 「いま見えている 範囲の 中での 割合」なら ALLSELECTED、と いう 使い分けに なると、 実機の 結果から 読み取れました。
使ったデータとメジャー
店舗(京都・渋谷・新宿)ごとのsales_agg.csv です)。
次のsales_agg です。
売上合計 = SUM(sales_agg[売上])
全体ALL = CALCULATE([売上合計], ALL(sales_agg))
全体ALLSELECTED = CALCULATE([売上合計], ALLSELECTED(sales_agg))
割合ALL = DIVIDE([売上合計], [全体ALL])
割合ALLSELECTED = DIVIDE([売上合計], [全体ALLSELECTED])
2つの
公式の説明
Microsoft Learn では、
- ALL: テーブルの
すべての 行を 返し、 かけられているフィルターを 無視する 。 - ALLSELECTED: クエリの中のフィルター(行や
列の フィルター)を 無視しつつ、外から 来る 。フィルターは 残す ALL との 違いは、 クエリ内で 明示的に 設定された フィルターと、 行・列の フィルター以外の コンテキストの フィルターを、 保持する ことだと 書かれています。
スライサーでの
実機で確かめた結果

① スライサーで何も選ばない
| 店舗 | 売上合計 | 全体 | 全体 | 割合ALL | 割合ALLSELECTED |
|---|---|---|---|---|---|
| 京都 | 8,200 | 20,700 | 20,700 | 39.61% | 39.61% |
| 渋谷 | 7,600 | 20,700 | 20,700 | 36.71% | 36.71% |
| 新宿 | 4,900 | 20,700 | 20,700 | 23.67% | 23.67% |
| 合計 | 20,700 | 20,700 | 20,700 | 100.00% | 100.00% |
何も
② 渋谷だけを選ぶ
| 店舗 | 売上合計 | 全体 | 全体 | 割合ALL | 割合ALLSELECTED |
|---|---|---|---|---|---|
| 渋谷 | 7,600 | 20,700 | 7,600 | 36.71% | 100.00% |
分母は、
③ 京都と渋谷を選ぶ(Ctrl を押しながらクリック)
| 店舗 | 売上合計 | 全体 | 全体 | 割合ALL | 割合ALLSELECTED |
|---|---|---|---|---|---|
| 京都 | 8,200 | 20,700 | 15,800 | 39.61% | 51.90% |
| 渋谷 | 7,600 | 20,700 | 15,800 | 36.71% | 48.10% |
| 合計 | 15,800 | 20,700 | 15,800 | 76.33% | 100.00% |
割合ALLの合計は、 76.33% でした。 選ばなかった 新宿(23.67%)が、 分母には 入ったままだからです。 割合ALLSELECTEDは、京都 51.90%、 渋谷 48.10% で、 合計が 100.00% に なりました。
どちらを使うか
| やりたい | 使う | 今回の |
|---|---|---|
| 全店舗の | ALL | 京都は、 |
| いま見えている | ALLSELECTED | 京都は、 |
「選んだALL を
この記事で確認できたこと・できていないこと
確認日: 2026年10月27日。
確認できた
- 上の
3つの 状態で、 表の とおりの 値に なった こと (割合は、 手計算とも 合っています。 8,200 ÷ 15,800 = 51.90%、 7,600 ÷ 15,800 = 48.10%)。 - Ctrl を
押しながらクリックすると、 スライサーで 複数の 店舗を 選べた こと。 押さずに クリックすると、 1つだけの 選択に なった こと。
確認できていない
- ビジュアル自体に
かけた (フィルター ペインの )フィルターで、 ALLSELECTED が どう 動くか。 - 複数の
スライサー、 複数の 列を 組み合わせた ときの 動き(Microsoft Learn には、 ALL と 自動存在(auto-exist)に 関する 注意が あります。 今回は 試していません)。 - 日付テーブルとの
組み合わせ、 リレーションの ある 複数の テーブルでの 動き。 - 大きな
データでの 速さ。 - DirectQuery や、
Power BI サービスでの 動き。
参考
- Microsoft Learn: ALLSELECTED — https://learn.microsoft.com/dax/allselected-function-dax
- Microsoft Learn: ALL — https://learn.microsoft.com/dax/all-function-dax